エンプティーランプ(燃料残量警告灯)が表示されてから何キロ走行可能?

「エンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してから何キロぐらい走るんだろう?」 と疑問に思ったことはありませんか?「まだ大丈夫だろう。」と思い走行してたら、思わぬ渋滞に捕まり突然エンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯。

突然でもないんだけどね・・・

中には燃料を気にしていなかったという人もいるともいます。

今回は燃料がどれぐらいになるとエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯するのか、点灯してからどれぐらい走行することができるのかを紹介していこうと思います。

他の警告灯について知りたい方は下記の記事をご覧ください。

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点灯する原因は?

エンプティーランプ(燃料残量警告灯)は、名前の通り燃料の残量が少なくなると点灯する警告灯です。故障を意味する警告灯ではないので燃料を入れれば警告灯は消灯します。

なので、安心してください! と言いたいところですが、エンプティーランプが点灯しているのにも関わらず、走行を続けていると燃料がなくなり車が動かなくなるので(通称:ガス欠)早めに給油してください。

また、ガス欠を繰り返すと車が故障する可能性もあるので十分に注意してください。

いつ点灯する?

一概にどれぐらいになったらエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯するとは言えないのですが、燃料タンクの容量に対して残り15%程度になったら点灯すると言われています。しかし、坂道だと燃料が偏るので残り15%に達していても点灯しないケースもあるので注意してください。

点灯してからどれぐらい走行可能?

とにかく気になるのは、エンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してから何キロぐらい走行できるのか? だと思います。先ほども説明した通り、燃料タンクの残量が15%程度に達するとエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯すると仮定して計算してみよう。

【残15%で点灯すると仮定した場合】
カローラ(ガソリン車)燃料タンク 50L の15% = 7.5L × 実燃費(1L/10km)= 75km

あくまでも仮です。実燃費は走り方やエアコンの有無で大きく左右されるので、参考程度でお願いします。この計算だとエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してから約75km走行可能ということになります。しかし、これは燃料を0まで使い切った時の計算になります。さすがにリスクが大きすぎるので10%ぐらいで計算しておいた方がいいと思います。

【残10%で点灯すると仮定した場合】
カローラ(ガソリン車)燃料タンク 50L の10% = 5L × 実燃費(1L/10km)= 50km

万が一のことを考えて残量10%でエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してから約50km走行可能です。と言っても、先ほど説明した通りエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が坂道で点灯した時と、平面で点灯した時では、燃料タンクが傾き点灯するタイミングが異なるため、鵜呑みにするのは非常に危険です。あくまでも参考値になります。ガソリンスタンドがすぐに見つかるとも限らないので、エンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯する前に給油を心がけてください。

高速道路を利用する時は注意が必要

先ほど、エンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してから、約50km程度走行可能というお話をしましたが、高速道路では150km以上も給油できない区間があります。また、高速道路上でガス欠になって走行不可になると道路交通法違反にもなります。その辺について詳しく説明していきます。

150km以上給油できない区間がある

高速道路で燃料が少なくなってきたらパーキングエリアかサービスエリアを探すと思います。このパーキングエリアとサービスエリアの間隔には基準があり、サービスエリアだと15kmごと、パーキングエリアは50kmごとに設けられています。

それならエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してからでも問題ないじゃん? と思われるかもしれませんが、問題はガソリンスタンドが併設されているかどうかです。

利益がなければガソリンスタンドも経営していけないため、全てのパーキングエリア・サービスエリアに併設されているわけではないのです。

高速道路上で50km以上ガソリンスタンドがない区間は沢山あるのですが、その中でも150km以上ガソリンスタンドがない区間を5つご紹介したいと思います。

道東自動車道 足寄IC(北海道)~ 由仁PA(北海道) 約175km
道東自動車道は北海道千歳市の千歳恵庭JCTから、北海道釧路市の阿寒IC、北海道足寄郡足寄町の足寄ICを結ぶ全長258kmの高速道路でガソリンスタンドは2013年7月13日にオープンした由仁PAにしかありません。

舞鶴若狭自動車道 西紀SA(兵庫県)~ 北陸道 南条SA(福井県)約163km
舞鶴若狭道は、兵庫県三木市の吉川JCTから、福井県敦賀市の敦賀JCTを結ぶ至る高速道路(高速自動車国道)で、舞鶴若狭道には給油ポイントが西紀SAにしかなく、西紀SAから北陸道の南条SAまで給油ポイントがない。

東北自動車道 岩手山SA(岩手県)~ 青森自動車道 青森東IC(青森県)約155km
東北自動車道は、埼玉県川口市の川口JCTから青森県青森市の青森ICを結ぶ日本最長の高速道路で、岩手県の岩手山SAが最終給油ポイントとなり、それより北は青森自動車道、八戸自動車道を含めて終点まで給油ポイントがない。

3つ上げさせてもらいましたが、全て150km以上給油できない区間になっています。そうなると先ほど算出したエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が点灯してから走行できる距離(約50km)というのは、全くもって安心できる残量ではないのです。

無理して高速道路上で探すのではなく一般道に降りて探すことも視野に入れて探した方が良さそうです。

高速道路でのガス欠は交通違反になる

もしかしたら知らない人も多いかもしれません。高速道路でガス欠になると、道路交通法第75条の10にある「自動車の運転者の遵守事項」に抵触し、道路交通法違反になります。

第七十五条の十(自動車の運転者の遵守事項)
自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなること又は積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。

引用:e-GOV 法令検索

普通車の場合、2点の減点と9,000円の罰金が課されます。道路交通法違反だから、罰金が課せられるから、ではなく高速道路でガス欠を起こして停車してしまうと重大な事故に繋がりかねません。十分に注意してください。

ガス欠にまってしまった時の対処法は?

これまで何度もエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が、点灯する前に給油しましょう。と言ってきましたが、もしかしたらエンプティーランプ(燃料残量警告灯)が、壊れていて点灯する前にガス欠になることもゼロではないので、もしガス欠になった時の対処法を覚えておきましょう。

一般道でガス欠になった場合の対処法

ガス欠になったの対処法は給油することです。もし、近くにガソリンスタンドがある場合は、車を押してガソリンスタンドまで行くか(車を押したことがある人なら分かると思いますが、数十メートルならいいのですが、)徒歩でガソリンスタンドに行き、店員さんに事情を話して携行缶を借りて携行缶にガソリンを入れて車まで戻り給油しましょう。

また、場所によってはガソリンスタンドに電話すると店員さんが持ってきてくれるケースもあります。しかし、最近ではセルフスタンドが主流になっているため、店員さんの人数が少なく持ってきてくれない可能性があります。

近くにガソリンスタンドがない場合は、JAF(ロードサービス)または、保険会社に連絡しましょう。

JAFに連絡する

JAFに入会する

高速道路上でガス欠になった場合の対処法

高速道路上は、道路交通法(第七十五条の十)により、駐停車禁止です。路肩や路側帯での停車は、後続の車両から追突される可能性があり非常に危険です。

ガス欠でやむを得ず停車する場合は、ハザードランプや三角表示板、発炎筒などで後続車に合図して、通行車両に注意しながら車から離れ、ガードレールの外などの安全な場所に避難してください。その後、JAF(ロードサービス)または、保険会社に連絡をしましょう。

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ガス欠の後遺症(車へのダメージ)

ガス欠になっても燃料(ガソリン)を入れればいいや! と思っている人もいるかもしれませんが、ガス欠になると車に負担がかかり後遺症が残るケースがあります。場合によっては、故障することもあるので十分注意してください。

まず、ガス欠になったことで故障する可能性がある代表的な部分は「燃料ポンプ」「インジェクター」「スターターモーター」「バッテリー」です。もちろん理由もあります。

ガス欠で燃料ポンプが故障する原因

ガソリンタンクから燃料(ガソリン)を運ぶ役割を担っている燃料ポンプは、潤滑剤や冷却作用を担っている燃料(ガソリン)が供給されないと摩擦熱などが原因でモーターが損傷する可能性があります。

ガス欠でインジェクターが故障する原因

直噴エンジンの場合、シリンダー内に直接燃料を噴射する構造になっており、ガス欠を起こすと燃料を噴射するインジェクターの先端が損傷する可能性があります。

ガス欠でスターターモーター、バッテリーが故障する原因

ガス欠になると燃料を運ぶためのライン(パイプライン)のガソリンもなくなります。給油してもガソリンはすぐに行き渡らないため、スターターモーターを必要以上に回す必要があります。そのためスターターモーターやバッテリーへの負荷が大きくなり損傷またはバッテリー上がりの原因に繋がります。

ディーゼル車のガス欠は危険

ディーゼル車の場合、ガソリン車に比べてガス欠で部品が損傷した時のダメージが大きく修理に莫大な費用がかかることがあります。理由としては、ディーゼルエンジンはガソリン車に比べて高圧なのでガス欠を起こすとエンジン自体が焼き付いてしまう可能性があります。

また、インジェクターも繊細なので簡単に損傷してしまいます。エンジンが焼き付くと下手したらエンジンの交換が必要となり修理代に数十万円かかる可能性もあるので十分に注意してください。

何度も言いますが、給油しておけばガス欠を起こす可能性はありません。エンプティーランプ(燃料残量警告灯)は、名前の通り警告灯です。余裕を持って給油しておきましょう。

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